先染めのストライプは、機械的で単調になりがちですが、その一筋は鉛筆で描くそれよりも強く繊細です。江戸時代、日本の絵師は、雨を鮮烈な黒いラインで描き、それは、かのゴッホをも魅了したとか。白と黒、二色の糸だけで描き、身に纏うことで完成する「雨」を目指した布。
例えば、島崎藤村の対極に田山花袋がいたように、同じ白と黒だけのプロダクトでありながら、「RAIN」とは対極にあるミニマムな表現のプロダクト。組み合わすことで、時に自由に様々なイメージに染まる。想像を掻き立てるプロダクトを目指した布。
「目を閉じることと暗闇は違うのか」他の上布アイテムと同素材同密度、同じ製法の無地の生地。織り手の技量が剥き出しとなる生機と、仕事を尽くした上布の先染めの無地、作り手其々の中にある答えを問われる布。
他アイテムと同じ麻素材ながら、特殊な小巾のシャトル織機を用いた、経糸が滑らかに左右に動きながら緯糸と交わる「よろけ織り(経よろけ織り)」の生機生地。不要となり、居場所を失いつつある布。
限られた条件下ですが、オリジナル生地のご注文を賜っています。難しくお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、真っ白なキャンバスの考え抜いた場所に、一筋の黒を描くだけでもストライプです。代わりのない、あなただけの布を。
©Caraso